あの子、女装したらいいのに

同僚でふたりばかり気になる男がいます。通常、そういう言い方すると、好きなの?って事だと感じますが、違います。彼が女装したら似合うのになあ。こんな服を着せたら、映えるよなあ。

男性として見た時、それ程、女性の感心を買うタイプではなく、どちらかと言うと、線が細めで、華奢なタイプ、眼力は無く、顎も細く、どちらかというと自信無げな表情です。でも、女だったらイケるタイプなんだろうって感じる。

そういう人をみたら、「おじさんといっしょに女の子の格好をしません?」って引き込みたい気持ちが一杯なのですが、私とて、B面で稼がないといけないので、あまりそういった点で目立ちたくなくて、結局、何も言わずの状況です。

そういう人に限って、なかなか仕事で絡むことがなくて、残念。うん、こんな事を言っているのは高校生ノリですね。

男として、目立つタイプは意外と女装には向いていない気がする。もっとも、男としてブイブイ言わせている人は、女装なんていう屈折した方向を目指さなくても、楽しい人生を送っているんだろうな。競争好きで、権力志向、それに肉体的にも精神的にも強さを前面にするタイプ、そういう男性とは、私は昔から気が合わない。

そう思って、見てみるとやはり二人は私の好みなのかな。あ、ちょっと、おじさんラブの匂い。

なんか、案件とかでからめるチャンスあれば、こちらの方もからめたいと思って、私はオフィス妄想しています。

実際、話をしてみると、私よりずっと、先を行っている女装のプロだったりして、「なんだ、それくらいの女装なの?」とかドヤ顔で言われたら、それもまた、楽し。

おー、アジアンテイスト

私は先日、B面で仕事仲間に連れられて、タイに旅行に行ってまいりました。つうか、東京の湯島のタイパブね。タイ人の女の子が一杯、レベル高い。その時間帯でも6人くらいいたんですが、ちょうど盛り上がっている最中に、

「この中で、男の子はだれだと思いますか?」

いきなりクイズ飛んだ時、私は驚いたね。ほんと。「えー、この中に男いるの?だれ」って感じよ。ほんと。おっぱいは造成しているので、見た目わからないし、普通にみんな女の子。

私の同僚はこの子って、指さしたんだけど。よく見ると分かるのね、微妙な顔のつくりが。脱毛してきれいにしてんだけど、額のつくりとか、顎のラインとかちょっとハッキリしていて。ロングヘアのきれいな女の子だったんだけど、自信をもって、「この子」って指さしたわけ。

全然、間違えましたね。ええ。「何年、女装してんだよ。お前」って自分を蔑みたい気分。となりの同僚のおっさんが適当に言ったPerfumeかしゆかに似た彼女がオトコ・・・。

もう、ほんと信じられないわけ。聞くと、「チンチンもある」って言うわけ。やっぱ、世界は広いわ。私なんか、所詮、場末のくずみたいな女装だけど、グローバル基準は違うなあ。って

カラオケとかやったんだけど、そういえば、声が低いかなってレベル。ええ、私もまざって、Perfumeやったんで、同僚からは、汚いのは歌うなよ。とか言われて。ムカついたんで、

「こんど、ヅラかぶって、化粧して、女子高生の格好して、お前を騙して、鐘を毟ってやる」

とか冗談に毒づいたんだけど、結構、本気だったりしています。

まあ、B面の飲み会にしては楽しい時を過ごせました。

チンチン、はい、大きいそうです。まだ、タマタマがあるんで、ちょっと恥ずかしいですとか言ってましたが・・・

 

男同士の方が楽しい

女性と話すのは気をつかう

はっきり言って、女性と話をしているより、男同士でいる方が楽しい。それが女装さんだと更に楽しい。自分は女装するし、女の子になりたいって思うんですが、実は、女の子が分かりません。まったく、違う生物。

分からないので、いっしょにいると緊張感がある。何をするのでも、身構えてしまう。特に、あまり知らない女子といるのは居心地が悪い。

一方、相手が女装なら、これがすごく楽。初めて、女装サロンで会う女装さんでもすぐに打ち解けてしまう。やはり、男同士なら大体、考えている事も分かるんです。特に、女装さんだと、テイストが同じ方向向いているし、同じような過去をもっているので、思考回路が同じ。必然的に、意気投合できる。一般社会から見れば、後ろ暗いことをしているという共犯意識もあるし。

たまに、女装好きの純女さんもいるんだけど、話してみると、やっぱ、女だなあと思う。純女さんと話をすると、自分はやはり男なのだと思う。もっとも、セクシャルな意味では、純女は大好きです。この年齢になっても、女体の神秘は奥が深いと思うし、ちょっと冷たい滑滑とした肌は気持ちいいし、柔らかいマシュマロのような弾力は大好き。それに蜜のねっとりも。

でも、話をしたり、いちゃいちゃするなら、女装さんだなあ。ホント、女装さんといると楽しい。若い子もいいし、年配の女装さんも心地いい。この女装さんは気難しいのかな、近寄りにくいなあと思っても、少し話せば、もう、昔から知っていたような気分になれる。いつのまにか時間を忘れる。会社の飲み会とは大違い。。と思いながら、今日も女装サロンに行ってしまう、純でした。

旅する女装

旅をすると、その土地の平凡な風景、文化が何か特別な物に感じませんか。恐らく、われわれ、日本人にとって普通なものが海外から来た人にはとても魅力的なものに感じるのだと思います。
 
女装をすることでのメリット。まさに、これです。
 
女装することで、男でいた事で普通に見えていた物が違って見える、何か新鮮な物に感じる時があります。
男性でデパートにいっても何か退屈なあなたが、女装して歩くと、「これ可愛い」「うーん、こんな服のコンビネーションもいいわね」「あ、最近、こういうファッションが流行りなんだ」といった事に気付くのです。街を歩いていて、女の子を見ても、セックスの対象ではなく、「あの子可愛い」「こんな感じの服はどこに売っているんだろう」「ペディキュアかわいい」「ちょっと、男を意識し過ぎ」とか、男性とは全く違った風に見えるんですよね。
 
これって、旅をしているのと同じ。
 
日常から、非日常へとスイッチすることで、同じ街を歩いても、街が変わって感じる。
とても、面白いと感じました。

花火を見に行きました

花火って夏の終わりを感じませんか。夕闇にビニールシートに腰掛けて花火を待つ。本当は浴衣を着たいところでしたが、ちょっと長めのスカートにタンクトップにカーデガン。

 

カップルと家族ばかり、あまり周囲に関心がない。実は女装して行くには最適。

 

花火が始まる頃には夜風も出てきたりして、ウィッグの髪の毛が顔にまとわりつく。

ビールを買って、スナック菓子を片手に見ておりました。

ふと、隣を見ると若いカップル。花火を見て、楽しげな会話。

 

7時からはじまった花火も終わりに近くなった頃。カップルさんの男性が私の肩を叩く。実はドキッとしたんですね、私。私は、小さな声で

「はい?」

と呟くが、花火の音にかき消される。

「よかったら、これどうですか?おねえさん」

男が缶ビールを差し出す。少し、驚いた顔をすると、男は微笑んで、

「余っちゃったんです、持って帰るのも、なんなんで」

 

むにゅー。私はゴミ箱かあ。でも、さっきの「おねえさん」って言葉が嬉しくて、

「ありがとう、いただきます」

答えてしまった私。横すわりの素足が自分でも色っぽいなって思いつつ、ビールを飲む。おー、大人の女だろう、わし!

 

花火が終わった後、カップルさんが私に

「さようなら」

って言ってくれた。気持ち悪い女装だったら、そうは言われないよな。私も「さようなら」って答えて、ちょっと夢を見た花火大会でした。